魔法使いになる夢を諦めてない人に読んで欲しい漫画

 魔法陣グルグルが今年で25周年ということで新しくアニメを放送するようだ。遠い記憶、私が5歳児の頃この魔法陣グルグル2作目が放送されていた。内容はほとんど覚えていないが、姉が見てる横でグルグルを見ていたことだけは覚えているし、幼稚園の数少ない記憶の中でも、庭で魔法陣を描いたことを覚えている。他の記憶は大事に作ったどろだんごを落とした時と、お泊り保育くらいだ。その記憶に並ぶくらいグルグルを楽しんでいたことだけはわかる。それが大学生になってリメイクされる、胸の高鳴りが止まらない。

guruguru-anime.jp

魔法使いへの憧れ 

 魔法モノといえば「ハリーポッター」。アニメではないが、間違いなくファンタジーの頂点。魔法を語るならまず外せない。呪文を覚え、木の枝を拾って振り回していた小学生時代。小学生ついでに「金色のガッシュ」。こうした非科学的なものに憧れ、サンタクロースも信じている内は魔法も使えちゃうんじゃないか?と本気で思いながら過ごしていたあの幼い頃は、確かに魔法と共に育っていた。しかしサンタクロースはだと知り、魔法も存在しないと悟った。現実とは別物と割り切ってアニメを見るようになってからは顔は死んでいき、「魔法少女リリカルなのは」を見てを感じていた。

 そして大人になった今、小学生が下校しながら◯◯ビームだとか必殺技みたいな横文字を叫んでいたら唾をかけたくなるくらいやさぐれている私が、先日ある漫画を読んで、当時のそんなワクワクが帰ってきたことを報告したい。

 

 

 以前このツイートがRTで回ってきたが、へぇ〜凄いな〜くらいにしか思ってなかったし、漫画のタイトルすら覚えなかった。この1ページが掲載されている漫画はこれである。

小さな村の少女・ココは、昔から魔法使いにあこがれを抱いていた。だが、生まれた時から魔法を使えない人は魔法使いになれないし、魔法をかける瞬間を見てはならない……。そのため、魔法使いになる夢は諦めていた。だが、ある日、村を訪れた魔法使い・キーフリーが魔法を使うところを見てしまい……。これは少女に訪れた、絶望と希望の物語。 

 

「とんがり帽子のアトリエ」まだこの1巻だけ。しかし、1巻の密度がとても濃く、10巻分は読んだのではないかと錯覚した。もちろん読みたりない。1巻の満足度は今まで読んだ漫画でも1番あり、もしこの漫画を小学生の頃に読んでいたら毎日魔法陣を生成していたと思う。ここで冒頭の魔法陣グルグルと繋がるわけだが、この漫画を読んで当時の魔法陣を描いていた私の気持ちを思い出した。

 読者を引き込ませる画に独特な世界観、漫画家の中で話題になるのも頷けるどころか1読者として、この本の中に引き込まれていった。この漫画こそが魔法そのものであった。

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 白浜鴎「とんがり帽子のアトリエ」1巻P.39より

 

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  白浜鴎「とんがり帽子のアトリエ」1巻P.46より

 

 魔法を使うことを諦めてたココが初めて魔法を使うシーン。

 魔法は人のためになる便利なものばかりではなく反面黒い部分があるわけで、他のどの魔法モノ作品でも当然悪いことに使われる魔法がでてくる。そのことを遠からず知ることになり、その危険に直面しても目を光らせている彼女がとても可愛らしく、またたくましい。そんなワクワクしている彼女の気持ちがダイレクトに伝わってくるのがたまらない。

 そしてこの漫画、魔法陣の紋に意味があり、彼女らが描く魔法陣の模様からどういった魔法が発動するのかなんとなく伝わるのも良い。紋の組み合わせで魔法を起こせることから、読み終わってからも、"こう魔法陣を描けばこうした魔法が出せそう"といった楽しみもあると思う。それが当時のワクワクを思い出させた理由でもある。

 本当にオススメで、アニメ化しても映える作品なのは間違いない。この記事がなんでもいいから面白い漫画が読みたいと思っている人のキッカケになればいいと思う。

  

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 白浜鴎「とんがり帽子のアトリエ」1巻P.64より